コーヒーチェリー収穫と精製(ウォッシュト)作業&カスカラ作成

こんにちはハッピーサトです。

前回(下記のブログ記事)はコーヒーチェリーが色づいてきて収穫間近というお話でしたが・・・

全てのチェリーが真っ赤な色に揃ったので、ついに初収穫を行いました!

果実の見事なフェラーリレッドにうっとり^^!

枝からプチプチともいで手摘みしましたが感動的でした。

手探りでコーヒーノキを育てながら、初開花、初結実を迎え、害虫コナカイガラムシと戦いながら8カ月かけ無事完熟に至ったので。

初年度の収穫数は7粒

次年度は豊作となるよう勉強しながら育てていきたいです。

コーヒーチェリーの果肉の味

コーヒーチェリーを収穫してまずやりたかった「もぎたてチェリーを味わう」

コーヒーチェリーは甘酸っぱい味、そんな風に文献やネットでは紹介されていますが実際はどうなのでしょう。

早速、収穫したチェリーにカッターで切り目を入れて、パカッと皮をむいて食べてみました。

食べるといっても見た目そっくりなサクランボなどとは異なり、果肉は種の表面に薄~く付いている程度。

なので「しゃぶる」感じで味わいました。

家族で食べましたが「甘~い!」が全員の感想でした。

僅かに酸味や青臭さがありましたが、コーヒーチェリーがこんなに甘い味だとは予想外でした。

コーヒーチェリーティー(カスカラ)の作成

収穫したコーヒーチェリーの用途は2つあります。

一つ目はチェリーの中のタネを取り出し精製して珈琲豆にすること。

二つ目は残った皮の部分(カスカラ)をコーヒーチェリーティーに活用すること。

まずはカスカラを作ってみました。

この皮の部分を天日乾燥させるだけでカスカラの出来上がりです。

網ボウルに果実の皮を入れて、屋外のガーデニング網棚の上の日当たり風通しの良い場所で14日間乾燥させてみました。

しっかりと水分が抜けて縮み、うまく乾燥することが出来ました。

風通しが悪い場所や、皮が重なり合ったままで乾燥させてしまうと、味にばらつきが出たりカビが生えてしまいます。

カスカラはからっからに乾燥しているので、緑茶や紅茶と同様に湿気などに気を付ければ1年など長期間保存がききます。

肝心のコーヒーチェリーティーのレシピ例ですが、カスカラ10gを200mlのお湯(80~90℃)に漬けて3~4分待つだけです。

カスカラはそのまま浸漬させても良いですし、更に味が濃くなるよう手でつまんでパリパリと砕いて浸漬させても良いです。

今回、乾燥後0.73gしかカスカラが出来なかったので15mlのお湯に浸漬させてみました。

ちっちゃなエスプレッソカップに抽出した貴重な東京産の自家製コーヒーチェリーティー。

どんな感じなのかワクワクしながら試飲しました。

酸味が全くない甘味メインの優しい味でした☆彡

酸味系のコーヒーチェリーティーの味はローズヒップティーに似ているのですが、甘味系の味は何に例えればよいか思い浮かびません^^;

 

過去に飲んだコーヒーチェリーティーでは香味がそれぞれ違い、ボリビアとブラジル産では酸味系、コスタリカ産では甘みの強い香味でした。

コーヒーと同様にカスカラも、土壌、気候、品種、乾燥の工程、それぞれの組み合わせによって香味の違いが生み出されているのでしょう。

当店ではボリビアのカスカラは販売しております。

ちなみにイエメンではコーヒーチェリーごと煮だして飲む「キシル」というものがあります。

現在でもチェリーを生姜、シナモン、カルダモン、クローブ、ナツメグ等と一緒に煮だして飲まれています。

コーヒー豆の精製

さて、ついにメインイベントです!

チェリーの中のタネを「コーヒー豆」にするための精製をしました。

精製の方法はウォッシュト、ナチュラル、ハニープロセス等ありますが、今回は「ウォッシュト」で精製する事にしました。

ウォッシュトの工程は「水洗」「乾燥」「脱穀」という流れになります。

水洗(ウォッシュ)工程

早速、パーチメント豆を水に漬け込んでミューシレージ(ヌルヌルした粘着性の物質)を発酵分解させて除去する「水洗」の工程です。

水に漬け込むと虫食いの不良豆はすぐに浮いてくるので取り出して廃棄します。

2日間浸漬させた後にミューシレージが取れるように手作業でササっと水で洗いました。

乾燥工程

水洗が終わった豆を「乾燥」の工程へと移します。

網ボウルに入れて屋外の風通しの良い網棚の上に置いて天日干しします。

今回は豆を2週間乾燥させてみました。

乾燥後の豆はこんな感じでパーチメントが綺麗な肌色になりました。

脱穀工程

豆がからっからに乾燥して軽くなったら「脱穀」の工程へと移します。

乾燥後のパーチメントは手でつまむとパキッと割れるので、簡単に中から生豆を取り出すことが出来ます。

取り出した豆はスマトラマンデリンのような見事なグリーン。

シルバースキン(薄皮)がくっついていれば爪でカリカリと擦るとうまく除去できます。

シルバースキンはしっかり除去しておけば焙煎時のチャフ減少につながって、後々の作業がラクになります。

という事でコーヒーチェリー収穫から精製の作業を経て、最終的にはコーヒー豆は12粒となりました。

まん丸のピーベリーも入っていました^^☆

さて、生豆の重量を計測したところ・・・1.11g

生豆の量が少なすぎるので焙煎が難しいですが、うまいこと中深煎りの少し浅めで仕上げてみようと思います。

これまたエスプレッソカップに15~20ml抽出してちんまり飲む感じになります^^;

さいごに

今回はコーヒーチェリーの収穫からカスカラとコーヒー豆の精製の様子を紹介しました。

初年度は開花数も収穫数もごく微量ではありましたが、手塩にかけて育てた大切なチェリーでしたのでとても感動的でした。

収穫後もコーヒーノキの状態は良く元気なので、また5月ごろに開花のお知らせが出来ればと思います。

それではまた^^☆彡